村田製作所がやばい!世界一を支える3つの秘密【自動化のプロが教える】

村田製作所の就職を考えているあなた。

あなた
村田製作所の評判ってやばいの?
就職する価値がある会社なのか知りたいな!
専門家の裏話なんか聞けるといいな…!

こんな疑問に答えます。

この記事の内容

✔ 村田製作所のやばい真実が分かります

村田製作所は言わずと知れた電子部品の超大手メーカー。就職先選ぶ人も多いでしょう。

この記事の内容を知らないでいると、入社してから「こんなはずじゃなかった!」とあなたが後悔する可能性が高くなります。

村田製作所は徹底した内製化戦略により驚異的な利益率をたたき出すやばい会社です。

是非この記事を最後まで読んで、安心して就職先を選びましょう。

てってぃ
工場の自動化のプロの私が解説します

村田製作所の主力製品

ワイングラスに入ったコンデンサ(日刊工業新聞2014年2月18日)

村田製作所の製品なしにはあなたの毎日の生活は成り立ちません。

なぜなら村田製作所の製品はあなたのスマートフォンにも搭載されているから。

村田製作所の主力製品は積層セラミックコンデンサ。

電気を蓄えたり放出したりして回路内の電流を一定に保ち、ノイズの除去などを担う電機部品です。

村田製作所の世界シェアは4割

ゴールドマンサックス調べ(2017年)

スマートフォンの上位機種には1台当たり約1000個の積層セラミックコンデンサが搭載されています。

村田製作所はこの積層セラミックコンデンサの世界シェアの4割を握る最大手。

最新の部品のサイズは0.25mm×0.125mmと見た目はただの砂粒です。

しかしスマートフォンが1台売れるたびに350円の売上が立つのです。

世界で携帯電話が1台販売されるたびに、村田製作所の部品が350円程度売れることに等しくなっています

出所:日経Biz Gate

積層セラミックコンデンサの構造

積層セラミックコンデンサの構造

積層セラミックコンデンサの内部はミルフィーユの様に幾重にも重なった構造をしています。

積層セラミックコンデンサの生産工程

積層セラミックコンデンサは以下の9つの手順で作られます。

①電気を蓄えるセラミックス原料を合成
   ↓
②シート状に形成
   ↓
③シートに電極となる金属ペーストを塗布
   ↓
④シートを数百層積み重ねる
   ↓
⑤圧力をかけて一体化する
   ↓
⑥チップのサイズに切断する
   ↓
⑦焼き固める
   ↓
⑧外部電極となる金属ペーストを塗布
   ↓
⑨電気的な特性や外観の検査

上記の生産工程をイラスト付きで説明したページもあるので、参考にどうぞ。

村田製作所のやばい利益体質

見た目はちっぽけな砂粒ですが、村田製作所は信じられないほどの営業利益率を叩き出しています。

例えば2019年の営業利益率は16%、2015年は20%という実績です。

製造業は10%あれば優秀

工場を抱えて販売販路を開拓する必要がある製造業では、営業利益率は10%あれば優秀だと言われています。

例えば、ライバルの京セラや日本電産の営業利益率は10%以下なのです。

村田製作所いかに高い水準の利益率であるかが分かると思います。

営業利益率が高い理由

営業利益率とは売上高に占める本業のもうけを示す割合です。

ものづくりの視点から言うと、利益率を上げるには2つの戦略しかありません。

・高くても売れる製品を作り売上を増やす

・生産性を上げて安く製品を作りコストを下げる   

村田製作所は前者の戦略を取り、確固たる地位を築いています。

村田製作所のやばい強さの3つの秘密

村田製作所の強さの秘密は他社が真似できない、高くても売れる製品です。

それを実現するのが徹底した自前主義です。

製品である積層セラミックコンデンサの開発や設計はもちろんしています。

さらに以下の3つを内製しているのが村田製作所の強さの秘密です。

・原材料を内製
・生産プロセスを内製
・生産装置を内製   

これを裏付けるのが元・村田製作所の社員の以下の口コミ。

強み・セラミックス原料、プロセス、設備、商品設計をすべて手掛けている分、全体最適できるポテンシャルがある。できてないけど。
出所: voker

材料から生産装置までを内製することで、他社が真似できないものづくりを実現しています。

あなた
原材料、生産プロセス、生産装置を内製するって具体的にどういうこと?

と思う日もいるので簡単な例を挙げて解説していきます。

例.世界一美味しい卵焼き屋

あなたは日本一のシェアを持つ卵焼き屋で経営しています。

首位の座を狙うライバルはたくさんいる中で、あなたはどんな戦略でこの1位の座を死守しますか?

原材料・生産プロセス・生産装置に分けて考えてみましょう。

原材料

卵焼きの原材料は卵ですね。

もしスーパーで買える卵を使っていたらライバルにすぐ真似されてしまいます。

そこであなたは美味しい卵を産むニワトリを育てるはずです。例えばこんなノウハウを得るでしょう。

・美味しい卵になるエサの配合

・ストレスを与えない飼育場所の広さ

これで他社に真似できない原材料をゲットできます。

さらに自然な甘みが口いっぱいに広がる三温糖を選定します。

あなたに砂糖を作る技術がなければ、三温糖は買ってくるかもしれません。

生産プロセス

生産プロセスとは、卵焼きで言えばレシピです。

卵1個に砂糖と10gといった調合だけでなく、卵の焼き方を指します。

例えば以下の通り。

・油の量は5mg

・焼く温度は180°で10秒

・1度に投入する卵の量は30ml

これで他社には真似できない生産プロセスをを手に入れました。

実はこれが肝になる部分です。

生産装置

卵焼きでの言えばフライパンです。

これも市販のフライパンを買ってきても卵焼きは作れます。

しかし、こんなフライパンがあったらどうでしょうか?

・熱伝導率が高く表面がカリッと焼ける

・通常の半分の時間で温まる

・焦げ付きづらく2倍の寿命がある

生産装置(フライパン)を自分で開発すれば、美味しい卵焼きを通常の半分のガス代で作れます。

世の中にない装置は自分で作るしかない

世の中にない製品を作るためには、新しい生産装置を開発する必要があります。

世界最小の積層セラミックコンデンサを作るには、当然装置なんて売っていません。

ゼロから自分たちで生産装置を作る必要があるのです。

強い会社はキー部品も内製する

生産装置を内製といっても部品まで内製することは稀です。

例えばセラミックを焼いて固める焼成炉。

ここで使う温度ヒーターは買ってきて、それを組み合わせて装置に仕立て上げる所を内製する場合が多いです。

なぜなら温度ヒーターは買ってくる方が安く、そこまで内製すると高くつくから。

もし、温度ヒーターが他社と差別化できる重要な部品だとすると、強い会社はこうしたキー部品も内製しています。

プロから見た村田製作所の2つの弱点

工場の自動化のプロである私の視点から見た村田製作所の弱点は以下の2点です。

1.生産装置の設計力はイマイチ

2.現場の内製力は伸びしろあり   

生産装置の設計力はイマイチ

1枚目の写真は車載向けコンデンサーの主力工場である出雲村田製作所の検査工程の写真です。

出雲村田製作所の検査工程の様子。自社開発の装置が使われている
出所:2019年6月3日の日経ビジネス

2枚目の写真は積層セラミックコンデンサーのマザー工場である福井村田製作所の写真です。

出所:日刊工業新聞2015年7月15日

どの工程の写真かは明らかにされていません。

作業者側にボールフィーダーのような部品の投入口が見えます。

装置が大きすぎる

写真だけを見ると、村田製作所の設計力はずば抜けた高さも持つとは言えません。

なぜなら装置が大きすぎるから。

写真では装置の高さ人の背丈を超えています。

装置の高さは2mはあり、これでは職場を見渡すことができません。

これでは作業者は相当な圧迫感と閉塞感を感じます。

砂粒の大きさの製品と釣り合わない

砂粒くらいの製品を検査する装置が2mの高さもあるって違和感がありますよね。

もし自動化の進んでいる会社の経営層にこんな現場を見せたら一喝されます。

てってぃ
外部メディアに生産現場の写真を許可すること自体異例なので、1番ショボい工程を見せたのだと思います

設計力の強化の取り組み

リクナビNEXTの求人

村田製作所は生産装置の設計者の育成を強化しています。

上記の様に求人サイトでの応募はもちろん、周辺会社からの引き抜きもしています。

例えば私が知っている滋賀県にある装置の会社から村田製作所への転職者が増えています。

村田製作所に転職した先輩が後輩に「お前もどう?」と声をかけるケースもあるそう。

今の会社では残業が厳しくなって、お金を稼げる村田製作所に転職する人もいる様です。

現場の内製力は伸びしろあり

オムロン製のAGV

村田製作所の工場の一部にはオムロン製のAGV(自動搬送車)が導入されています。

生産装置を内製している会社がAGVを買っているという点は違和感を持ちます。

なぜならAGVこそ内製できるから。

例えば、市販のAGVを買ってくると1台100万円近くします。

それを内製すれば数十万円で作れるので、簡単にコストダウンできます。

AGVの内製は難しくない

AGVは買ってきた部品を組み合わせればできてしまいます。

主な部品は以下の通り。

・電池
・モーター
・誘導部品(磁気 or カラーテープ)

私が知っている会社では、国内の拠点ごとにAGVを内製していることが問題でした。

似たような開発がバラバラに行われており、全社で統一したAGVの仕様を作成するプロジェクトを走らせるほど。

生産装置を内製する技術を持つ村田製作所ならAGVを内製するのは朝飯前でしょう。

まとめ

村田製作所の強さの秘密は材料・生産プロセス・生産装置を内製してる点にあります。

装置の設計力の強化に課題があるので、経験がある人は転職でも有利に働くことでしょう。

村田製作所の強さの秘密が分かったので、次は「メーカーに強い転職エージェントを知りたいな!」と思いましたよね。

別の記事ではおすすめの転職エージェントを解説しているので、参考にどうぞ。